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保健室・養護教諭のあれこれ

養護教諭の教員採用試験対策、何から始める?合格に向けてまずやるべき4つのこと

 難関と言われる、養護教諭の教員採用試験に合格するためには、それなりの準備が必要です。教員採用試験の対策はいつから何を始めたらいいのか、対策を始めるにあたって押さえておきたいポイントをまとめました。教採対策、何から手をつけていこうか悩んでいる人は、これを読んで今すぐスタートさせましょう。

 

この記事はこんな人におすすめ♪

近々養護教諭の教員採用試験を受ける予定だが、何から対策し始めていいかわからない人

 

養護教諭の教員採用試験対策を始めるにあたってまずやるべきこと4つ

1 情報収集~受験自治体の試験科目や配点をチェック~

 教育委員会のホームページや昨年度の募集要項をチェックし、受験予定の自治体の試験の科目や配点を確認します。筆記試験は記述が多いのか、穴埋め式なのか、マーク式なのかチェックしておくと◎。試験科目が多い自治体は、後々対策が大変ですが、どれか失敗しても他の試験で取り戻せるというメリットも。大学の教職関係の情報が集まっている場所にも足を運んでみましょう。過去に受験した先輩が情報を残してくれているかも。身近に先輩がいる人は、試験の雰囲気なども分かるので、その方に聞くのがおすすめ。

 また、本命の自治体よりも先に試験がある自治体を知っておくと、本命前の練習になるので、試験の日程(7月の第何週にあるか)も確認しておくことがおすすめ。東北、関東・甲信越、東海・北陸、近畿、中国・・・など、大まかなブロックごとに試験日が統一されているそうです。

2 過去問を解いていみる

 一番新しい過去問を入手し、解いてみましょう。もちろん全く解けなくても大丈夫。1回目は解答と照らし合わせながら見ていくのでも〇。問題のボリューム、記述メインかどうかなどを確認しながら解いてみましょう。その地域特有の、教育に関する法律や政策などを扱っている自治体もあるそう。3年分ほど解いたら、出題されやすい分野、出題されにくい分野がつかめ、重点的にやるところが見えてきます。

★教員採用試験の過去問題おすすめ教材★

・ある程度受験する自治体が決まっている人は、協同出版の「50自治体別・教員採用試験過去問シリーズがおすすめ。私はこれを使用。

・受験する自治体を絞り切れていない人は、時事通信出版局の「教職教養過去問」を。全国の最新の過去問と解説が一冊に。

・インターネットで過去問を入手できる自治体も。

3 教材を選び、筆記試験の勉強を始める【おすすめの教材も紹介】

 まずは専門教養の筆記試験対策にとりかかりましょう。余裕をもって始めるなら、ちょうど受ける試験1年前の、夏(7・8月)スタートが理想。筆記試験である程度専門教養の知識を固めておかないと、面接や模擬授業にも専門性が活きてきません。秋からは教職教養もスタートさせましょう

★専門教養(養護教養)対策おすすめ教材★

東京アカデミー 教員採用試験対策オープンセサミシリーズステップアップ問題集 (専門教科 養護教諭

 全国の過去問を基本とした問題からちょっとマニアックな問題まで、難易度別に網羅されているので、高得点を狙いたい人はこれ。私もこの本だけを10周解きました。参考書部分がよくまとまっているため、緑のマーカーを大事な語句に引いて、赤シートで隠してひたすら暗記。最終的にページはほぼ緑に・・・一番使い込んだ教材です。問題に出てきた法律や答申も読み込んで、関連するページに大事なところを書き加えながら、周辺知識を固めていきました。10月下旬~11月上旬ぐらいに、毎年新しいものが発売されます。2~3年前のものになってしまうと、新しい答申などが掲載されていないかもしれないので、現時点で最新のものを購入するのが◎養護教諭編は、大きな本屋しか置いていないので、ネットで購入がおすすめ

 

学校保健・安全実務研究会 新訂版 学校保健実務必携(第5次改訂版) 

 学校保健関係者のための実務手引書。学校保健や学校安全、養護教諭に関する法律や答申を見直すために、今でも手にすることがあります。重くて分厚いですが、法律ごとにインデックスシールや付箋を貼り、パッと該当の箇所を見直せるようにして自分仕様に♪この問題文は何の資料から出題されているんだろう・・・とあれこれ探して見つからない時、意外にこれに載っており、ここを問題にしたのか!と思うことがありました。現場に出てからも使うので、購入をお勧めします。

 
★教職教養対策おすすめ教材★

大学の教員対策講座

 教職教養については、大学の教員対策講座を受講して対策。教材は配布されるテキストを使用。自分で一から学習することも可能ですが、教育学部の学生さんたちと比べると、教育系の知識や常識などが圧倒的に不足していると感じたため、ここは講座を頼ることに。費用は講義、テキスト代を含めて10万円程。いいお値段なので躊躇しましたが、絶対現役で合格したい!と思ったので、親に頼み込みました(笑)教職を本質的に理解することができたし、家では受ける自治体の過去問を演習するくらいで、得点は7~8割取れました。友人みんなで通い、養護教諭以外の教員を目指す学生とも交流があって、今では受講して良かったなと心から思っています。一人では練習が難しい面接や集団討論、願書の添削なども行ってくれるので、迷っている人はぜひ受講をおすすめします。専門教養は自分でやるしかないです!

 

資格試験研究会 教員採用試験 教職教養らくらくマスター

 講座で配られたテキストは全部で3~4冊あり、持ち運ぶのには不便だったため、隙間時間にどこでも知識確認ができるようにしたかった。ある程度教職教養の知識の理解が進んでから購入。

4 面接対策ノートを作る

 筆記試験対策も少し進んできたら、"面接対策ノート"を作りましょう。"面接対策ノート"とは、面接や集団討論、模擬授業などのいわゆる人物試験で問われる質問と自分の答え、ネタをまとめておくノートです。個人的には、A4のプリントが貼れる大きいサイズがおすすめ。(パソコンで作って印刷したものや、参考になる資料を貼りやすいため)志望動機、自己PR、理想の養護教諭など、よく聞かれそうな面接の質問を書き、それに対する自分の答えを、自分の言葉で書いておきます。最初は箇条書きでキーワードのみでも。勉強が進んでいろんな知識や考え方に触れるにつれ、このキーワードや考え方いいな~と、自分の中で答えも変わってくるので、あとから何度でも修正してOK。一度考えをノートにまとめておくと、面接でもテンポよく答えることができます。ただ暗記のようにツラツラ答えるのでは人間味がないしあなたらしさが伝わらないので、あくまでも自分の言葉で書いておくことが大切。また、教育に関するニュースや記事を見たら、「自分ならどうするか(養護教諭の視点で)」自分事として考え、それもまとめておくと、いい練習になります。

 

効率の良い受験対策のカギは、受験自治体を早めに絞っておくこと

 試験項目や筆記試験の問題の形式(マークか穴埋めか、一般的な内容か癖ありの問題か)をよく見極めて、同じような試験がある自治体を選ぶと効率のよい対策ができます。複数受験する場合は、二次試験の日にちも被っていないか忘れずにチェック。試験の項目があまりにも多いと対策は大変です。一方でどれか上手くいかなかった場合でも、他の試験で挽回しやすいというメリットも。

 

最後に

 今回は、教員採用試験の対策において、まずやるべきことを、私の実体験からまとめてみました。まだ何から始めていいかわからない人も、少しでもイメージが沸いたら嬉しいです。教員採用試験を受ける予定の人は、今自分にできるところから始めていきましょう。ライバルより一日も早く対策に取りかかりましょう!

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。